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戦略会議 こちらから提供できるのは

Author: 結城慎二
last update publish date: 2026-06-24 06:00:44

 さて、全体的なコンセンサスとしてジョーのキャラバンがこの村をこの国の拠点とするところまではみんな納得したみたいだ。

 次は、ギブアンドテイクの話になる。

 この際拠点として利用するジョーたちのメリット、デメリットはこちらには関係ない。

 ジョーたちからは人と物が提供される。

 ジョーたちの考えるメリット分を引いて考えても一方的に助けてもらうなんて虫がよすぎるし、大きな借りを作ることになる。

 だからこちらからもなにかを提供する必要がある。

 問題は僕らの村がなにを提供するかだ。

 村の生産品なんてたかが知れている。

「この村に置く俺たちの荷を守ってもらいたい」

「八人でか?」

 ジャリが目を細めてジョーを見る。

「村の住人は増やすよ。各地で武力衝突が起きているから孤児などこれから増えていく。そういった奴らから村の役に立ちそうな人間を集めてくる」

 おっと、随分傲慢な言い方だな。

「手始めにキャラバンのことが判っていて村の再建に

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     道はデコボコの砂利道でとりあえずキャラバンが通った轍が草の中に見えている程度。  最近は人の往来がそこそこあるっていうのにこれが道かという有様だ。  一応、原生の森を切り開いて作られた「道」ではあるけど、ここまで獣道然としたものだとは思ってなかった。「これを徒歩で歩くのか……そりゃあ三日はかかるよなぁ」 下手したら迷子だよ。「この辺りはモンスターが出ないのでマシな方です」 と、オギンが答える。  そうか、この世界はモンスターもでるんだよね。「悪いことしたな」「何がですか?」「あー……いや、ちょくちょくオギンを一人で行かせてるじゃない? こんなだと思ってなかった。僕は元々村で生まれ育って村から出たことがなかったし、野盗に襲われて以降は村の復興で手一杯だったのもあるんだけど、これからは町の外のことも考えていかなきゃダメだ。うん」「……具体的にはどうなされるんですか?」「ん? そうだね……もう少し往来を増やすのがいいかな? 片道三日は遠すぎるから間に二箇所、駅を作るのが先かな?」「……エキ?」 ん?  ああ、そうか。  駅伝制度があるならこんな道路事情な訳がないよな。「ええと……宿場?」「道の半ばに宿を作るのですか?」「そうだよ。野宿は大変だろ?」「確かにナルフやバヤルなどの獣におびえながら夜を過ごすのは神経をすり減らしますから、宿があるのなら助かりますね」 ホント、ごめん。 しばらくすると道脇の林の下草がやたらとハゲ散らかした感じのところに出くわす。「お館様、そろそろ休憩の時間です」「休憩?」「はい、ホルスを休ませる時間です」 ああ、なるほど。  ホルスをおりて木に繋ぐと、オギンが桶を持ってこういった。「水を汲んできます」「一緒に行こうその方が早いし……」「いえ、一人が水を汲み、一人がホルスの番をする。

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    「それ!」 と飛ばすと、玉はこちらも町から提供した鉄の板の的に命中する。  距離は百カルほどだろうか。「これ、この通りめり込むだけなんじゃよ。もっとこう……威力を上げられんものかの?」 なるほど。「どれくらいの距離なら貫通できますか?」「五十シャルというところかの。これでは『石の弾丸』と変わらん」「オギン」「はい」「この威力はどうなんだ?」「はい、概ね想定通りの威力です」「何? この程度なのか?」「はい、現代の戦において『鉄の弾丸』は主将の警護にあって最接近を許した際の一撃必殺手段ですから」「つまらんの」 僕もそう思う。  というより、魔法使いが接近戦なんてしちゃダメだろうよ。  だからちょっと地球知識を持ち出すことにした。「射出速度を上げることはできますか?」「速度?」 前世知識は地球の単位を前提にしているのでこっちの世界に丸々持ってくるのは難しい。  特に速度計算に必須な時間の単位が変換不能だ。  こっちで使われているのは一年=十三ヶ月、一ヶ月=二十五日、一日=二十時間までだ。  時間に関していえば正確な時を刻む装置がないんでおおよそだ。  この世界は地球でいう春分が新年で、新年の正中から翌日の正中までを二十で区切っているだけ。  人の手指が十本あることから、昼を十時間、夜を十時間で数えているわけだ。  さて、以上のことから数字で語るのは難しい。  そこで僕は落ちている大きめの小石を二つ拾い上げ、一つを軽く投げてみるとコツンと壁にぶつかる。  そしてもう一つを野球選手よろしくビュンと投げる。  カツンと鋭い音がした。「ふむふむ、気づかなんだ。矢ほどの速さがあれば十分と思っておったが、確かに矢も弓の引き手によって威力が違うことがあったやもしれん。そうか……ぐふふ。速さの……どれほどはやめれば良いと思う?」 魔法の弾丸は、サイズにもよるけど、なんとか視認できる

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  • 僕だってチートがあれば苦労なんてしていない    朱夏-ある中年のつぶやき-

    「人生やり直せたらなぁ……」 そう思っていたことが僕にもありました。 ありましたが……。 だからってこれはないんじゃないでしょうか? こんな状態で前世の記憶が蘇るとか、神様の仕業だとしたら「あんたバカぁ!?」って罵ってやりたい。 いいや、一発殴らせろ。 こんな切羽詰まった状態だが、現在の状況を冷静に確認分析だ。 まず、ここは村はずれの雑木林をちょっと入

  • 僕だってチートがあれば苦労なんてしていない    五日ぶりの温かい飯

    「で、僕のステータスはどうやったら確認できるの?」「なにそれ、美味しいの?」 え?「うそうそ、そんな便利機能現実世界にあるわけないじゃない」 だよねー。「数値が知りたいなら体力測定とかIQ検査でもしてみる?」「それって実際あてになるの?」「参考程度には」 だめじゃん、そんなの。「まぁまぁ。ホラ、そろそろ準備始めなきゃまた木の上で寝ることになるよ」 リリムに言われて気がついた。  お日様がだいぶ西に傾いているらしく、僕の影

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